Chapter 1

三方良しのスキームを実現。

株式会社クラダシは、
三方良しのスキームを実現。

得な買い物でフードロス削減に取り組む株式会社クラダシもそんな一社。代表取締役社長の関藤竜也さんは阪神淡路大震災を経験。バックパックに水と救援物資を詰め震源地にて救助活動に取り組むも、一人の力では到底行き届かない支援に対して自身の無力さを痛感したと言います。さらに商社マン時代に中国で食品の大量生産・大量廃棄の現状を目の当たりにして大きなショックを受けました。この現実を見て見ぬふりをすれば世界の未来は大変なことになる。社会課題の解決に取り組みたい。そんな使命感に目覚めました。
しかし社会風潮と社会行動の変革には一人の力だけでは足りないことを震災で思い知らされたため、「MDGs」(のちのSDGsに進展)に照準をあわせて、サーキュラーエコノミーとフードロス削減をめざし、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を生み出したのです。

クラダシがめざしたのは、フードロスを削減して社会に貢献すること。具体的には「もったいないを価値へ」をモットーに、賞味期限の切迫や季節商品などの要因で、まだ食べることができるのに通常の流通ルートでの販売が困難な食品など流通ルートでの販売が困難な食品などをクラダシが買い取り、フードロス削減のECサイトである、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」で販売することで、フードロスを削減すること。その売り上げの一部を社会貢献活動団体への支援に充てることで、環境保護や動物保護団体にも貢献することです。
創業当初はまったく見向きもされず、苦難の連続だったと言います。しかし一つひとつ丹念に取り組むことで、クラダシは「三方良しのスキーム」を作り上げていきました。一方は生産者や食品メーカー。フードロスや廃棄コストを削減できます。もう一方はお客さま。お得に買い物しながら気軽にフードロスの削減に貢献できます。また、売り上げの一部が寄付されることで社会貢献につながり、誰も損をしない。まさに三方良しのスキームを実現しているのです。

MizuMirai Vol.09

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